プロ野球のクライマックスシリーズは必要なのか?賛否を考える
度々話題になるプロ野球のクライマックスシリーズ(以下CS)不要論。
リーグ首位のチームと2位以下のチームとの差が開きすぎると必ずと言っていくらいにCS不要論が話題になりますね。
今年もセ・リーグで阪神が圧倒的な強さで優勝したことで、やはりCS不要論がでてきました。
特に今年の場合は、2位以下のチームが全て借金を背負うかも?という状況があったことで、より大きな話題になったように思います。
CS制度が始まる前は、リーグチャンピオンが日本シリーズを戦っていましたが、CS後はリーグ3位のチームが下剋上を果たして日本シリーズで優勝することも何回かありますよね。
また、現行のCS制度だと、リーグ1位のチームがシーズン終了後からCS初戦を迎えるまでに試合感覚が空きすぎてしまう問題もあります。
恐らく現行のCS制度で最も楽しめているファンはリーグ2位と3位のチームのファンじゃないかなと思っています。
勝ち進むにつれて試合数が多くなっていく上に盛り上がっていくので、ファンの熱も上がってくるのではないでしょうか。
個人的にはCS自体も盛り上がるし、優勝争いだけでなくAクラス争いでも盛り上がることができるので、CSはあった方がいいと思っています。
現行のCS制度
あらためて、現行のCS制度をおさらいしてみましょう。
【出場可能なチーム】
CSに出場可能なチームはセ・リーグもパ・リーグっも上位3チームのみです。
【CSの流れ】
ファーストステージは、2位と3位が2位チームの本拠地で戦います。
3試合制で先に2勝したチームの勝ちです。
ファイナルステージは、ファーストステージの勝者と1位のチームが1位チームの本拠地で戦います。
1位チームに1勝のアドバンテージがあり、先に4勝したチームの勝ちです。
ファイナルステージに勝ったチームが日本シリーズ出場権を得ることになります。
現行制度の問題点
現行のCS制度の問題点を挙げてみました。
1)1位のチームのアドバンテージが少ないのでは?
よく言われる問題点の1つが1位のチームのアドバンテージが少ないのでは?というものです。
リーグ制覇したチームにも関わらず僅か1勝しかアドバンテージがないのはいかがなものなのか?
例えば、ギリギリ優勝できたのであれば納得できるかもしれませんが、今年の阪神のように圧倒的な差で優勝したにも関わらずたった1勝しかアドバンテージがないのはおかしくないですか?という声ですね。
また、1位チームはファイナルステージ初戦までに試合間隔があいてしまうので、ファーストステージを勝ち上がってきたチームの方が試合勘が良い状況で対戦でできることも考慮すると、本当に1勝でいいのでしょうか?
2)2位以下のチームが借金がある状態でもCS出場権を与えていいのか?
もう1つよく言われるのがこれです。
圧倒的な強さで優勝する=他の5球団の成績が良くない可能性がある、となります。
特に2位以下のチームでAクラス争いの潰しあいをしていた場合、最終的に借金を背負ったままシーズンを終了するチームがAクラスで終える可能性もあります。
となると、借金で終えたチームがCSに出場することになるわけで、さすがにそれはどうなの?となります。
CSに出場する=日本一になる可能性があるってことですから、納得いかない人もでてきますよね。
日本シリーズを無くしてしまえばいいのでは?
個人的にはCSは大賛成です。
以前のように優勝チーム同士の日本シリーズしかないと、優勝が決まったとは全ての試合が消化試合のような感じになってしまいます。
個人タイトルがかかっている選手のモチベーションは高いかもしれませんが、ファンとしては何となく試合を見る熱が下がる気がするんですよね。
来シーズンに向けて期待できそうな若手選手を見つけることができるとか、試合を見る楽しみはあるんですけど、何となく熱は下がるように思います。
優勝はないけどAクラスに入れる可能性があるのであれば、最後まで熱の入った状況で試合を見ることができるのではないかなと思います。
だからCSはあったほうがいいと思いますし、無くしてほしくないです。
そこで、僕は思うんです。
日本シリーズをなくしちゃえばいいんじゃね?
今のCS不要論って、日本シリーズがあるからだと思うんです。
昔と違ってセパ交流戦があるので、セ・リーグとパ・リーグのチームが戦う機会も多いですし、別に日本シリーズでセパのチームが戦う必要ないんじゃないかなと思います。
はっきりと、ペナントレースとCSは別物にしてしまえば不要論はなくなると思いますし、そのそも不要論があるのは日本シリーズがあるからなのではないかなと思います。
日本シリーズを無くす代わりにCSを今より充実した方が興行的にも儲かるような気がしますし、12球団のファンが最後まで楽しめるのではないでしょうか。
新しいCSの方式を考えてみた
新しいCSの方式を考えてみました。
1)CSプレーオフ
まずはCS本戦に出場するためのプレーオフを行います。
1回戦はリーグ5位対リーグ6位で戦います。場所はリーグ5位の本拠地。
1試合のみ。引分けの場合はリーグ5位の勝ち。
続いて2回戦は、リーグ4位対1回戦の勝者が戦います。場所はリーグ4位の本拠地。
1回戦同様1試合のみ。引分けの場合はリーグ4位の勝ち。
2回戦に勝利したチームと、セパのAクラスに入ったチームが本戦出場となります。
2)CS1回戦
セパ共に4チームがCSに出場。8チームでCSのチャンピオンを決めます。
リーグチャンピオンは別々の山に配置し、残りの6チームはくじ引きで対戦相手を決めます。
1回戦は最終順位が上のチームの本拠地で3試合制。先に2勝した方の勝ち抜けとなります。
1勝1敗1分けの場合は、リーグの最終順位が上のチームが勝ち抜けとなります。
※対戦相手が同順位の場合は(3位対3位とか、4位対4位)、勝率が高いチーム(勝率も同じ場合は総得点が多いチーム)の本拠地で対戦し、1勝1敗1分けの場合も本拠地のチームの勝ち抜けとします。
3)CSセミファイナル
1回戦同様のルールで戦います
4)CSファイナル
現行の日本シリーズ同様のルールでファイナルを戦います。
ファイナルで勝利したチームはCSチャンピオンとなり、タイトル獲得となります。
リーグ優勝はリーグ優勝というタイトル。CSチャンピオンはCSチャンピオンというタイトル。セパ交流戦も合わせて、野球界の3大タイトルにするってのはどうでしょうか?
ファンとしては、シーズン終盤まで消化試合ってのを1試合でもなくしてほしいなと思うわけです。
Aクラス争いが白熱するだけでなく、6位でシーズンを終えたとしても、CSがあると思うとワクワクした日々が長く続くのではないかなと思います。