先週行われたルヴァンカップの準決勝。
ホームで3-1と勝利して、決勝進出に有利な状況だった川崎フロンターレですが、第2戦のアウェイで1-4で敗れ、大逆転負けで決勝進出を逃してしまいました。
後半途中で1人退場になったことも響きましたが、1人少なくなっ途端に2人のDFを投入し、5バックにしたことが影響したとも言えれています。
まだリーグ戦は5試合残していますが、上位との差を考えると優勝はかなり厳しいため、今シーズンも無冠がほぼ確定したフロンターレ。
2年連続ノンタイトルがほぼ確定したこともあり、ネット上では長谷部茂利監督の解任をも求める声もちらほら出始めました。
今回のルヴァン杯の敗退はショックの大きいものではありますが、だからと言って監督解任と言われるくらいの出来事かと言われると、個人的には疑問です。
なぜ、解任を求める声があがってきてしまったのでしょうか。
勝負は秋春制のファーストシーズン
今シーズンから川崎フロンターレを指揮することになった長谷部監督。
恐らくですが、基本的には秋春制のファーストシーズンである、26~27シーズンまでは監督を務めることが基本線になっているのではないかなと思っています。
「今シーズンでチーム全体を掌握し、次のハーフシーズンで試行錯誤をして、秋春制のファーストシーズンで勝負をかける」
フロントも現場もそのようなスケジュールで動いていると思います。
なので、今シーズンに関してはもちろんタイトル獲得を目指してはいるけれど、無冠で終わっても仕方ないというか、タイトルが取れたらより良いシーズンという位置付けなのではないかなと思います。
ちなみに、たびたび批判の的にされるフロンターレ強化部ですが、強化に関しても、次のハーフシーズンの状況を見て動くのではないかなと個人的には思っています。
なので、今オフは主力選手が移籍しない限りそこまでに大きな動きはないのではないでしょうか。
長谷部監督解任を求める声が上がる理由
ACLE準優勝、リーグ戦も現在7位、ルヴァンカップ準決勝、天皇杯ベスト16
成績を見れば全然悪くないですし、これで解任されたら次の監督探すのめちゃくちゃ苦労しちゃいます。
ではなぜ、解任を求める声があがっているのでしょうか?
負け方の印象が悪い
今回のルヴァン杯に象徴されるように、負け方の印象が悪いことが挙げられます。
ルヴァン杯、仮に決勝まで進んでも勝てるかどうかはわかりません。
でも、第1戦を終えた時点で、決勝に行ける可能性は結構高かったのも事実だと思います。
第2戦も先制したし。
そこから4失点しての敗退は退場者がいたとしてもかなり印象は悪いです。
天皇杯ではJ3のSC相模原に負けて敗退、リーグ戦でも、「この試合に勝てば上位に行ける」という試合にことごとく負けています。
監督だけの責任ではないにしても、これだけ勝負弱いと
監督だけの責任ではないにしても、これだけ勝負弱いと「長谷部監督で大丈夫か?」という声があがっても不思議ではないですよね。
失点が減らない?
長谷部監督は、守備の構築が上手いという評判でフロンターレの指揮をとることになりました。
今シーズンのここまでのリーグ戦総失点数は45(33試合)
昨シーズンの失点数は57ですので、1試合あたりの失点数は昨シーズンの1.5に対して今シーズンは1.36
あと5試合の結果にもよりますが、現時点では昨シーズンよりも改善傾向にあるのではないかなと思います。
主力DFだった高井幸大選手の海外移籍と、丸山祐市選手の怪我がありながらの数字ですので、改善はされているといっていいのではないでしょうか。
にもかかわらず、ネット上では「監督が代わっても失点が減らない」とか「長谷部監督になって守備が改善されているのか?」などと声があがっています。
多分これも印象の悪さなのかなと思っています。
勝負師ではない
勝負弱いというか、勝負するタイプの監督ではないのかな?という印象を持ちます。
これも印象論になってしまいますが、選手層的に勝負手がないのか、勝つときも負ける時もいつも同じ采配で同じような交代をしているような印象があります。
タイトルを取るにはどこかで勝負をしなければいかない時もあるわけで、今シーズンをみているとその部分に不満を感じているファン・サポーターがいるのかなと思います。
ACLEでは大関友翔選手や神田奏真選手をしスタメンに使うなど、勝負手を打ってたんですけどね・・・
フロンターレに合わない
風間八宏さん以降、川崎フロンターレはボールを大事にして相手を支配するサッカーをしてきました。
選手の質の部分もあるのでしょうが、長谷部監督になってからはその色が薄れてきて、以前に比べるとカウンターやクロスなどの割とオーソドックスな攻め方に代わってきているような印象です。
その辺りに不満をもっている人もいるのではないかなと思います。
何となく思うのが、以前からずっと川崎フロンターレを応援していた人達は割と現状に納得している人が多く、リーグ連覇や先のW杯でのフロンターレ組の活躍以降にフロンターレを応援する人達が現状を受け入れられず、監督解任の声えを挙げているのではないかなと思っています。
長谷部監督になってよかったこと
最後に、個人的に思う長谷部監督になってよかったことをあげてみたいと思います。
・守備が改善傾向にある
・ベテラン選手に頼る傾向が以前に比べると低くなった
・山本悠樹選手がチームの中心になるくらいの選手になった
・佐々木旭選手が完全にチームの中心選手になった
・チョン・ソンリョン選手以外に信頼できるGKが育った
・大関選手や神田選手など若い選手を使ってくれる
・橘田健人選手がここ数年に比べると復調してきた
監督が代われば良くも悪くもチームは変わるのですが、長谷部監督に代わってよくなったことの方が多いのではないかなと思います。
悪くなったことって、守備面で脇坂泰斗選手への依存が強くなったことくらいではないかなと思います。
長谷部監督に限らず、監督って職業は絶えず批判にさらされます。
本当に気苦労が多い職業なのだなと思わされますね~
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