ドラフト会議も終わり、各チームの戦力外選手の通告も終了しました。
ここからFAや新外国人獲得、戦力外選手の獲得など、いよいよストーブリーグも本格的にスタートしていきます。
そんなストーブリーグのイベントの1つが「現役ドラフト」
他チームに移籍した方が活躍の場が広がるのではないか?と思われる選手を各球団が2名選び、自チーム以外の球団に最低1人は移籍することになります。
移籍と言っても相手チームから選ばれて移籍するわけで、現役ドラフトで移籍となった選手にとっては心機一転、活躍できる可能性が生まれる制度です。
そういう意味ではトレード移籍に似ているのかなと思います。
中日ドラゴンズの現役ドラフトにかかる可能性がある選手の1人として名前が挙がっているのがプロ7年目の根尾昂投手。
野手から投手に転向後も中々1軍に定着できない状況から、現役ドラフト候補と言われていますが、もう少し詳しく考えてみたいと思います。
根尾昂選手の成績
まずは、根尾投手の1軍での成績を見てみましょう。
【打者としての通算成績】
| 出場 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 四死球 | 盗塁 | 長打率 | 出塁率 |
| 141試合 | .174 | 1 | 21 | 24 | 0 | .223 | .247 |
【投手としての通算成績】
| 登板 | 投球回 | 勝利 | 敗戦 | H | S | 四死 | 三振 | 失点 | 自責 | 防御率 |
| 34 | 55 | 0 | 1 | 1 | 0 | 32 | 38 | 31 | 25 | 4.09 |
2025シーズンは中継ぎで主に2軍では42試合に登板し、40.1イニングを投げて自責点が12点で防御率は2.68の成績でした。
一軍では、通算で55イニングで51本の安打を打たれ、6本の本塁打を打たれています。
成績だけ見ると、打者でもパッとせず、投手でもパッとせずといった感じでしょうか。
特に打撃成績は2021年が79試合、2022年は途中で投手に転向となりましたが、49試合出場記録がある中で(2022年は投手として打席に入った回数もカウントしています)、打率が21年は.179で、22年が.200だったことが投手転向の大きな要因となったと思います。
打者として活躍は難しいと判断されての投手転向だったと思いますが、結局現在まで投手としても活躍できない状態が続いています。
なぜ、根尾選手が現役ドラフトの候補と言われているのか?
根尾選手が現役ドラフトの候補と言われている理由を考えてみました。
普通に成績を見て判断されている
正直、これが一番の理由だと思います。
上の通算成績をみて分かる通り、現役ドラフトにかかる選手として名前が挙がるのは自然なことなのではないでしょうか。
根尾選手の地元球団である中日ドラゴンズだからこそ、支配下契約してもらっていると言っても言い過ぎではないと思います。
他球団でこの成績なら、戦力外または育成再契約ではないでしょうか。
現在の選手一覧から投手が現役ドラフトに選ばれる可能性が高い
現役ドラフトは各球団2名の選手を対象として選ばなければいけません。
現状の中日の選手層を見た時に、捕手は6人しかいないので誰か獲得の目途がたっていなければ現役ドラフトの可能性は低そう。
外野手の中には候補になりそうな選手はいますが、ホームランテラスが設置されること+候補になりそうな外野手の特性を考えると、長打が打てそうなので今年は見送りの可能性が高そう。
あとは内野手か投手かとなります。
二遊間の選手がだぶついてるので、その中から1人の可能性はあると思いますが、2人の可能性は低いと思います。
となると、もう1人は投手となります。
投手の層も厚いとは言えませんが、現役ドラフト或いは戦力外の投手を獲得できれば、人数はプラマイゼロとなるので、1人は投手になるのではないかと推測されます。
で、投手の中から誰?ってなった時に根尾選手の名前があがるのでしょう。
冷遇感がある
1軍で結果が出ていないので仕方ない部分もあるとは思いますが、井上監督からは、やや冷遇感があるように思います。
期待値や序列が結構低そうな気がするので、地元のスター選手といえども放出の可能性があるのではないかと思われているのではないでしょうか。
根尾選手が現役ドラフトの可能性は50%くらいでは?
根尾選手が現役ドラフトの対象になる可能性がどれくらいあるのか考えてみました。
僕は、50%くらいは可能性があると思っています。
その理由は以下の通りです。
現状の投手層の中でも序列はかなり低い
根尾投手は主に中継ぎで起用される投手となります。
現在の中日の中継ぎ・抑えの現状の序列は以下のように推測します。
【絶対的な投手】
・松山晋也投手
・清水達也投手
・齋藤網記投手
・藤嶋健人投手
【年間通しての活躍を期待する投手】
・橋本侑樹投手
【年間を通しては厳しいが戦力としてある程度計算できそうな投手】
・福敬登投手
・梅野雄吾投手
【戦力になることを期待されている投手】
・伊藤茉央投手
・吉田聖弥投手
・勝野昌慶投手
・近藤廉投手
吉田投手は先発に回るかもしれませんが、現状はこんな感じなのかなと思います。
ここに外国人投手が1人は加わると思いますし、ドラフト3位の篠﨑国忠投手がいます。
右の先発候補の中でも草加勝投手や仲地礼亜投手が状況しだいで中継ぎに回る可能性もあります。
では、根尾投手の位置づけはどこかというと、「戦力になることを期待されている投手」の1つ下の序列「戦力と計算するには力不足な投手」に入っているのではないかなと思います。
このカテゴリに入る投手としては育成選手が当てはまります。
先発投手陣は中継ぎ投手陣よりも層が薄いため、先発タイプの投手の中から現役ドラフトは考えづらく、中継ぎタイプの投手の中で誰か1人を選ぶとなれば、消去法的に根尾投手になる可能性はあります。
或いは「戦力になることを期待されている投手」の中の吉田投手を除いた3人の中から1人かなと。。。
他球団が根尾投手をどう評価しているのか?
現役ドラフトは、入札が最も多かった選手がいるチームから順番に指名できる制度です。
その後は、指名された選手のいる球団が次に指名するという流れ。
となると、そこそこ早めに中日の選手に獲得指名がこなければ、せっかくの現役ドラフトも有効活用できにくくなります。
中日ドラゴンズは細川成也選手、梅野雄吾投手、伊藤茉央投手と現役ドラフトは成功している球団の1つです。
現役ドラフトまでに他球団の情報を収集し、意中の選手を獲得するために誰を現役ドラフト候補にすればいいのかを考えると思います。
自チームの選手の中で誰を候補にすれば指名順位が高くなるのか?
そんな中で、根尾投手の可能性を探ってみましょう。
現状、1軍ですぐに戦力になる可能性は低そう。ファン人気はあるかもしれませんが、そんな理由で獲得する球団があるとは思えません。
今更打者に再転向させるために獲得する球団もないと思います。
では、根尾投手の現役ドラフトの可能性はないのでは?と結論になりそうですが、根尾投手の強みとして「大きな怪我をしない」というのがあります。
怪我をしないのも才能の1つと考えると、毎年投手陣の怪我に苦しんでいる球団が獲得に動く可能性はあると思います。
以上の2つから、根尾投手が現役ドラフトで移籍する可能性は高いとも言えなければ無いとも言えない50%くらいかなと思います。
2025年の現役ドラフトは12月に行われます。
日程は非公開なので、いつ行われるかわかりませんが、今のところ12月8日説がありますね。
誰を獲得し、誰が移籍するのかは当日までわかりません。
根尾投手がこれだけ話題になるのは、中日でも他球団でもいいので、とにかく活躍する根尾投手が見たいことの現れだと思います。
来シーズンこそは、活躍する姿をみたいですね。

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